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012.『台風一過の神岡鉄道』(旅行日2005/09/10)

飛騨古川駅前 神岡鉱業(株) KM-DE101運転室内

 起床したら06:30であった・・・。予定では朝5時に起床し、始発で高山へ・・・と思っていたのだが、こうなっては仕方が無い。
 JR高山本線2本目の列車に間に合うべく、急いで犬山駅へ向かった。

 さて今回の旅は、東京・大阪の旅行で余った青春18きっぷを使って、2006年11月に廃止されてしまう『神岡鉄道』に乗りにいくものである。
 神岡鉄道には2回ほど行ったことがあるが、どちらも小学生の頃で、廃止前の今どうなっているのか楽しみである。
 また、JR高山本線は鵜沼駅以北に乗ったことも無く、さらに飛騨古川駅〜猪谷駅間は昨年の台風23号の影響でいまだに不通で"代行バス"となっている。
 こちらもどうなっているのだろうか。

<犬山→新鵜沼>
 07:01発 普通 名鉄岐阜行き 6両編成(7002)に乗車。高校生の姿が多い。
 犬山橋を渡り岐阜県に入り、新鵜沼駅で下車。JR線に乗り換える。

<鵜沼→高山→飛騨古川→(代行バス)→ 猪谷>
 連絡通路途中の精算所で"トランパス"の清算をし、JR高山本線鵜沼駅へ。
 07:22発 普通 高山行き 3両編成(キハ48-6815)に乗車。
 結構お客さんが乗っており、ボックス席を独占できるだろうと考えていたので、ちょっと驚きである。
 発車してしばらくすると木曽川沿いを走る。"日本ライン下り"も行われており、ここは流れも急な方である。
 ちなみにこのところの台風や大雨の影響からか、川の水の色はかなり濁っていた。
 美濃太田駅(07:39発)から後ろ1両が回送となり、2両編成のワンマン運転になる。と、かなりのお客さんが乗車する。
 私が座っていたボックス席は、家族連れとの相席となった。車内には外国人旅行者の姿もあり、やはり愛知万博の影響だろうか。
 中川辺駅(07:49発)を過ぎると、いよいよ山岳路線の様相になってくる。渓谷の中を国道と鉄道が縫うように通っている。
 名勝である"飛水峡"も過ぎ、時々列車の行き違いをしながらたんたんと進んでいく。
 川幅が少し広くなると、下呂駅(08:59発)に到着。
 たくさんのお客さんが乗ってくる。ほぼ満席となり、乗車口と降車口のドア付近には人だかりが・・・。予想外の乗車率に驚きである。
 分水嶺でもある宮トンネルを抜けて、太平洋へ流れる飛騨川から、日本海へ流れる宮川に変わる。
 10:09に終点高山駅に到着。一気に人が降り、改札口は大混雑に。

 3番線に移動し、10:14発 普通 飛騨古川行き 2両編成(キハ48-5819)に乗車。
 空席ばかりで、さっきの列車とは大違いである。やはりこのあたりは高山市が中心になっているようである。
 広い盆地の中を進み。10:39に終点飛騨古川駅に到着。
 駅舎の隣には観光案内施設などが建てられており、きれいな駅前広場である。

 ここから代行バスとなる。
 最初にも書いたとおり台風23号の影響で、飛騨古川駅〜猪谷駅間は路盤・橋脚の流出など壊滅的な被害を受けたため、沿道の復旧を待って復旧工事が急ピッチで行われているところである。
 10:50発 列車代行バス 猪谷行きに乗車。
 今まで乗ってきたバスの中でもかなり狭いシートピッチで、窮屈であった。幸い、乗客は6人だけだったため、斜めに座れたので良かった。
 杉崎駅代行バス停で1人が降りる。飛騨細江駅代行バス停を過ぎ、国道41号線と別れ国道471号線、そして国道360号線に入る。
 しばらくすると道路の復旧工事の箇所が増え始め、所々では交互通行の箇所も。当然代行バスも足止めをされる。
 飛騨古川駅〜角川駅間は10月1日のダイヤ改正で列車運転再開となるので、ほぼすべての区間で復旧工事が完了していた。
 角川駅代行バス停を出ると、途端にひどい状況になる。
 橋脚が流され橋がなくなっている所や、路盤ごと土砂が流されて枕木が一緒になったまま線路が川まで垂れ下がっている箇所など、想像を絶する状況であった。
 道路もひどい状況で、仮道に仮橋のオンパレード。宮川に土砂を積み上げて、作業スペースと仮道を確保している状況であった。
 災害当初、JR東海は「沿道の復旧を待って復旧工事を開始します。」としていたが、道路すら一気に重機を投入できる状況ではなかっただろうから、仮とはいえ1年でこれだけ復旧させたのは大したものではないだろうか。
 坂上駅前で15分ほど停車し、トイレ休憩である。トイレは宮川村役場の物を使用となった。使われていない坂上駅はとてもさびしい雰囲気であった。
 打保駅〜杉原駅間の線路は放置されたままで、工事用の道路を造っていたところであった。
 JR東海は平成19年度の全通を目指しているようだが・・・。

 富山県に入り、古い駅舎の終点猪谷駅に定刻より2分早い12:28に到着。
 ここから神岡鉄道の発車時刻まで2時間30分待つ事になる。
 駅近くには神岡鉱業(株)の社宅があり、あらためて鉱業の町なんだなと実感。それ以外には郵便局と飲食店と商店と家屋しかなく、文字通り何にも無い。
 猪谷関所館という博物館兼公民館?のような建物があったか、入館料が150円必要だったのでパス。ちょっとぶらぶらすることに。
 駅前の坂道を降りると国道41号線が通っており、それを渡ると神通川に架かる橋があった。すばらしい景色であった。
 まだ少し聞こえるセミの鳴き声に、風にそよぐ木々の音。久しぶりに「おおっ。」と声が出た景色であった。
 しばらく景色を堪能した後、駅に戻りこの旅日記を書きながら列車の到着を待つことにした。

<猪谷→奥飛騨温泉口>
 列車接近を示すベルが鳴り響く中、14:34に富山発猪谷行きの列車が到着。
 久々に人の動きが起きる。カラフルな列車で前後で色が違っていた。
 しばらくすると、3番線に神岡鉄道の14:55発 奥飛騨温泉口行き 1両編成(KM-101"おくひだ1号")が到着。
 10人ほどお客さんが乗る。車内には囲炉裏もあり、なかなか個性的である。
 ゆっくりとした足取りで加速していく。
 車両の製造時期はJR東海のキハ40系列よりも新しいが、JR東海は全車を英国カミンズ社製のパワフルなエンジンに換装しているため、加速力に違いが出ている。(それでもJR後の新形式には劣るが・・・)
 発車するとすぐに長いトンネルに入り、再び岐阜県に入る。神岡鉱山前駅(15:19発)を過ぎると町並みが広がり始める。
 15:26に終点奥飛騨温泉口駅に到着。車内で運賃580円を支払って下車。
 神岡鉄道には各駅に七福神の像があり、この駅には布袋様が。なかなかきれいな駅舎で気持ちがいい。
 駅前広場には神岡鉄道で実際に使われていたディーゼル機関車(KM-DE101)が静態保存されていた。
 次の列車まで1時間以上あるので、喫茶店"あすなろ"に入る。
 この店はかなりコーヒーに力を入れているようで、かなりの種類のコーヒーがあった。リッチにブルーマウンテンを注文。なかなかおいしかった。
 店を後にし、待合室へ。自動券売機があったのできっぷを買おうかと思ったら、新1000円札は使用不能。仕方なく隣の自動販売機で小銭を作ろうと思ったら、つり銭切れで1000円札が使えない。
 やってらんねーって感じである。仕方なく車内清算にする事に・・・。

<奥飛騨温泉口→猪谷>
 14:55発 普通 猪谷行き 1両編成(KM-101"おくひだ1号")に乗車。
 運転手さんから記念きっぷ(1200円)を購入し、小銭もゲットである。ちなみに車内の両替機能付き運賃箱も新1000円札が使えない・・・。
 漆山駅(17:02発)辺りから雨が降り始める。雷も鳴っている。代行バスは大丈夫だろうかと心配になる(帰れなくなるので・・・)。

<猪谷 →(代行バス)→飛騨古川→高山→美濃太田→鵜沼>
 終点猪谷駅に定刻より1分遅い17:17に到着。代行バスが20分発なので、雨の中ダッシュ。
 17:20発 列車代行バス 飛騨古川行き(写真は飛騨古川駅前で撮影)に乗車。
 ほぼ満席である。行きがガラガラだっただけに驚いた。なんとか席に座ることが出来、発車である。行きに乗ったバスよりは、若干広い座席であった。
 交互通行の箇所でかなりの足止めをされ時間がかかっているのか、飛ばせるところではかなりのスピードで進んでいく。
 坂上駅での休憩も10分程度となった。交互通行の箇所で対向車と遭遇することもあった。
 代行バスに乗っている間に日も暮れ雨もやみ、終点飛騨古川駅には定刻より7分速い18:55に到着。
 車内清算する人は少なく、ほとんどのお客さんがあらかじめきっぷを購入していたようである。

 19:15発 普通 高山行き 2両編成(キハ48-6813)に乗車。車内は空席ばかりである。
 終点高山駅に定刻の19:32に到着。
 向かい側に停車中の18:34発 普通 美濃太田行き 3両編成(キハ48-6811)(写真は美濃太田駅で撮影)にすぐに乗り換える。
 時間があれば駅弁を購入したかったが、乗り換え時間が2分ではどうしようもない。
 ボックス席に1人ずつといった感じの車内で、簡単にボックス席を占領できた。
 が、外はもちろん真っ暗で景色は楽しめない。さらに空腹だが何も食べるものが無いので我慢するしかなく、生殺しである。
 乗客が増えたり減ったりしながら、21:52に終点美濃太田駅に到着。
 LED式列車案内標があり、都市圏に帰ってきたんだなと実感。
 ちなみに駅弁を買おうと思っていたが、もう売店が閉まっていた・・・。結局何も食べられないまま次の列車に・・・。
 多治見駅始発の22:07発 普通 岐阜行き 1両編成(キハ11-118)に乗車。
 多治見駅始発の時点では2両編成だが、この駅から1両編成になる。
 JRになってから製造された同車は、英国カミンズ社製の大出力エンジンを搭載しているため、とてもスムーズな加速である。国鉄形式とは比べ物にならない。
 6割くらいの座席が埋まっている状況で発車。車内には高山行きの列車内で見たお客さんがちらほら・・・。どうやら皆さん高山観光を楽しんできたようである。
 22:21に鵜沼駅に到着し、下車する。連絡通路を通り名鉄新鵜沼駅に乗り換える。

<新鵜沼→犬山>
 新鵜沼駅構内辺りで電車到着アナウンスが流れ、急いでホームに上がると、ちょうど電車が到着したところであった。
 22:18発 急行 内海行き 4両編成(3802)に乗車。
 電車が数分遅れていたようで、こちらとしては待ち時間なしで乗れたのでとても助かった。
 すぐに木曽川を渡り愛知県に入る。犬山駅に定刻より4分遅い22:26に到着し、下車。23時前に帰宅となった。


〜旅行後記〜
 疲れました・・・。国鉄形式のあまり座り心地の良くない座席に3時間近く座りつづけるとか、代行バスに2時間近く乗りつづけるとか、疲れないはずがありません。
 朝から晩まで乗りまくりで鉄道冥利に尽きるといえばそうですが、やっぱり程度ってものがありますよ。
 今回は一人旅だったので時間の流れが遅く感じましたが、気の合う仲間とぶらりと鈍行の旅・・・なんていうのも良いかもしれません。

 道中に発見したいろいろなものを以下に。
 その1(猪谷駅の簡易自動券売機。裏側は真っ白で磁気券ではありませんでした。)
 その2(猪谷駅の注意書き。言ってる事はもっともですが、なにより絵がすごい…。)
 その3(同じく猪谷駅の注意書き。停車中は使うなって…いつの時代の話なんでしょうか。)
 その4(猪谷駅の神岡鉄道の発車ベル。見るからに古い機械ですね…。)
 その5(奥飛騨温泉口駅の自動券売機。"食券"とか出てきそうです…。)