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XVS250 DragStar(DS250)
     メーカー:YAMAHA  タイプ:アメリカン(クルーザー)

XVS250 DragStar広瀬城史跡前にて XVS250 DragStar右前方から
XVS250 DragStar右側面から XVS250 DragStar左後方から

概要

 2000年6月、DragStarシリーズのDS11(1100cc)やDS4(400cc)等とは異なる専用設計の元に生まれた、250ccクルーザー『DragStar250』。
 他のDragStarシリーズから継承された空冷60度Vツインエンジン。これを250ccサイズのロー&ロングボディに搭載するために、フレームは全面新設計。
 TPS(スロットルポジションセンサー)や、クランクケース肉厚アップ等、随所に新仕様が織り込まれています。

 このDragStarシリーズはYAMAHAのアメリカン(クルーザー)としては3代目にあたり、初代から歴史を振り返るには30年ほど前に遡ることになります。
 1977年、東京モータショーでYAMAHAが他の国内バイクメーカーに先駆けて発表した『XS650 Special』。並列2気筒エンジンが搭載されたこのバイクがきっかけとなり、国産車にも「アメリカン」と呼ばれるタイプが誕生しました。
 また同時期には3気筒の『XS750 Special』、並列2気筒の『XS400 Special』『XS250SP』、単気筒の『SR250』などが登場しました。
 しかし、現在の空冷Vツインエンジンは登場せず、YAMAHAがアメリカンの"カタチ"を模索していたとも言えます。
 1982年、OHC75度エンジンを搭載した第2世代『XV750 Virago』(発売当初の呼称はSpecial、84年にスタイルを一新し米国向け呼称と同じ同名称に)が国内発売されました。
 Viragoとしては1987年に400cc、1988年に250ccの各モデルが発表され、この両モデルは気構えずに乗れる等身大サイズとして人気を集めることになりました。
 当時他メーカーが水冷化・多気筒化・4バルブ化などを行っていた頃に採用された、この空冷Vツイン2バルブエンジン。この軽量シンプル設計は、まさしく"シンプル"にこだわった設計思想。このヤマハイズムは現在の第3世代DragStarシリーズに継承されていくことになります。
 1995年登場の『XVS400 DragStar』、1998年4月にはクラシックイメージを強調した『DragStarクラシック(XVS400C)』が登場。リッタークラスでは1998年秋登場の『XVS1100 DragStar』と2000年10月に『DragStar1100クラシック(XVS1100A)』が国内発売。そして2000年6月登場の『XVS250 DragStar』と、様々な車種を経て、熟成されてきたと言えるでしょう。


主要緒元(04年式)

全長 :2320mm
全幅 :915mm
全高 :1075mm
軸間距離 :1530mm
シート高 :670mm
最低地上高 :150mm
最小回転半径 :2900mm
乾燥重量 :147.0kg
装備重量 :159.0kg
乗車定員 :2人

エンジン種類 :4サイクル空冷SOHC
気筒数・配列 :V型2気筒
内径*行程 :49.0*66.0mm
圧縮比 :10.00:1
総排気量 :248.0cm^3
最高出力 :17.00kW(23.1ps)/8000rpm
最大トルク :22Nm(2.24kgf-m)/6000rpm
定地燃費 :51.0km/L/60.0km/h(国土交通省届出値)
始動方式 :セル式
点火方式 :トランジスタ(デジタル進角)

燃料タンク容量 :11.0L
エンジンオイル容量 :1.75L
潤滑方式 :強制圧送ウェットサンプ

 
変速機種類:5速リターン
1次減速比/機構 :3.130/ギア
2次減速比/機構 :2.800/チェーン

変速比 1速
:2.643
2速
:1.684
3速
:1.261
4速
:1.000
5速
:0.821

フレーム形式 :ダブルクレードル
キャスター :35.00°
トレール :135.0mm

タイヤサイズ フロント:80/100-18M/C 47P
リヤ :130/90-15M/C 66P

制動装置 フロント :油圧式シングルディスクブレーキ
リヤ :機械式ドラムブレーキ

懸架方式 フロント :テレスコピック
リヤ :スイングアーム

緩衝方式 :ショックアブソーバータイプ(コイルスプリング/オイルダンパ)

バッテリー容量 :12V、6.0Ah
ヘッドライト :ハロゲンバルブ(60W、55.0W)


乗車インプレッション

<外観>
 ロー&ロングフォルムというコンセプトの通り、低い全高に長い全長がずっしりとした印象を与えます。
 それでいて重苦しくは無いカウルや装飾には好感が持てます。
 普段あまりオートバイと接する機会の少ない人から見れば、かなり大きく見えるのではないでしょうか。
 逆に普段オートバイと接している人から見れば、250ccぐらいの雰囲気を感じ取られるのではないでしょうか。
 迫力としては充分で、サイドバッグなどを付ければアメリカンとしての雰囲気がかなり出てきます。

<エンジン>
 空冷Vツインエンジンから発せられる特有の"ドコドコ"という振動がたまりません。
 低速トルクが充分にあり、渋滞時でもそこまで苦労はしません。
 6000rpmで最高出力、8000rpmで最高トルクを出しますが、滅多にそこまで回すようなことは無く、長距離走行でも振動による疲労は少ない感じです。
 ただ、やはり250ccというだけあって、排気音の重厚感についてはかなり乏しいように思います。
 また、80km/h以上の速度では振動も多くなり、高速道路などで走行するには少々辛いものがあります。

<ミッション>
 リターン式5速で、癖も無く扱いやすい物となっています。
 ただエンジンの排気量も関係しているかもしれませんが、高速走行時には6速が欲しくなる所です。

<ブレーキ>
 前輪がシングルディスクブレーキ、後輪がドラムブレーキとなっています。
 必要充分な製動力があり、急ブレーキも安定して停車することが出来ます。
 ただ後輪がドラムブレーキなので、雨天時の走行には注意する必要があるでしょう。

<タイヤ>
 前輪80/100-18、後輪130/90-15となっており、前輪が細めになっています。
 そのため道路の溝やわだちにハンドルが取られやすく、時々不安になる時もあります。
 前後輪共にチューブタイヤなのでパンクに対する不安が付きまといます。パンクの応急修理用セットは携帯した方が良いでしょう。

<シート>
 幅広・肉厚のダブルシートで長距離走行でもあまり疲れないものとなっています。
 後部座席も広く、バックレストも付ければパッセンジャーも疲れの少ない旅を楽しめることでしょう。

<電装系>
 ライト類としては、パッシング、ヘッドライトのHI/LOW、ウィンカー、ハザードがあります。ヘッドライトは1灯式のためか、多少暗く感じます。
 ホーンも音量・音質共に良好で、しっかりと役目を果たしてくれます。
 警告灯・表示灯としては、ヘッドライトHI状態表示灯、ウィンカー表示灯、ニュートラルランプ、エンジン警告灯があります。
 どれも視認性は良く使い勝手は良いのですが、燃料計とまではいかなくともせめて燃料警告灯ぐらいは欲しいところです。

<メーター類>
 燃料タンク上の先頭側付近にスピードメーターが設けられています。10km/h刻みで160km/hまで書かれています。
 スピードメーターの中央にはオドメーターとトリップメーターがあります。
 トリップメーターはメーター横のリセットノブで0にリセットするようになっています。ただこのリセットノブの造りが安っぽいのは残念です。