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 300系
      4両編成*8本=32両

300系犬山駅付近撮影 300系犬山駅撮影

 製造目的・概要

 平成15年3月27日開業の上飯田連絡線(味腕駅〜平安通駅間)のために製造されたものである。
 名鉄初のステンレス車体を採用し、スカーレットレッドの名鉄の中では異彩を放っている。ロングシートとクロスシートが側扉ごとに交互に配置され、車両情報管理装置(TICS)や純電気ブレーキを搭載するなど、様々な試みがなされている。なお、ワンマン運転対応となっている。

 同時期に名古屋市交通局が地下鉄上飯田線のために製造した7000系とは同一路線を走行することから、運転器配置や主要機器をほぼ共通とし、客室内の装備品やピクトグラムなどの標記については同一としている。


 主な運転区間/編成両数

・小牧線(犬山駅)〜地下鉄上飯田線(平安通駅)/4両


 主要諸元

最高速度 : 100km/h(名鉄線)・75km/h(市交線)
加速度 : 3.0km/h/s
減速度 : 3.5km/h/s(常用)・4.0km/h/s(非常)
制御装置 : VVVFデュアルモードインバータ制御
ブレーキ方式 : 電空演算回生ブレーキ(純電気ブレーキ方式)
: MBSA電気指令式T車遅れ込め制御付き回生ブレーキ(ATC連動)
車体構成 : 日本車輌のブロック組立工法による、ステンレス車体


 外装

 名鉄初のステンレス車体が採用されている。ただし踏切事故などの損傷修理を考慮して、運転席のみスチール鋼板製でメタリックシルバー塗装となっている。
 前頭部は大型曲面ガラスを用いており、運転席スペースを確保するために貫通扉は車体端にプラグドアが設置されている。なお、従来の名鉄車車両では運転席の側扉は他社と反対方向の客室側にヒンジが付いていたが、この300系からは他社と同じ方向の先頭側にヒンジが付いている。
 側面は外板補強ビードが無くヘアライン仕上げで、名鉄カラーのスカーレットレッドと地下鉄上飯田線のラインカラーであるピンクの帯を上下2段にあしらわれている。

 日本車輌のブロック組立工法を採用したため、側扉の両脇に僅かな段差が生じている。
 このブロック組立工法というのは、幕板を分割し、精度の出しやすい窓ブロックおよび側扉枠に組み込み、各ブロックを結合することで精度の高い側構体を組み立てることが出来るもので、この側構体と妻枠を台枠に結合し、さらに屋根構体を組み合わせて6面体の構体を製作することで、高精度・軽量化・低コストが実現されたものである。
 小田急電鉄3000形や京成電鉄3000形、名古屋臨海高速鉄道(あおなみ線)1000形も同工法を採用している。この工法を用いた車両は、この300系と同じような僅かな段差が側扉の両脇に出来るため、容易に判断できる。

300系先頭部断面図 300系側面種別・行先表示機


 内装

 車内はライトグレー系の床、ライトパープル系の腰掛、ピンク色のスタンションポールがアクセントとなり、落ち着きと温かみのあるものとなっている。
 転換クロスシートと片持ち式ロングシートが交互に設置されており、混雑時・閑散時のどちらにも対応できるものとなっている。乗務員室背面には、車いすスペースが設置され、腰掛は無く車いす固定用のベルトが備えられている。
 側扉は従来の空気式から、モーター駆動によるスクリュー軸駆動方式の電気式ドアエンジンを採用し、開閉音が静かになった。また再開閉スイッチが設置され、猛暑や厳寒時での出発や待避時間に冷暖房効果を妨げないように、「1/4開」扉制御をモニタ画面で操作できるようになっている。
 側扉上部には2段表示可能なLED式車内案内表示器が千鳥配置で各車3台ずつ設置されている。2段表示が出来ることを生かして、16ドット+16ドット、24ドット+8ドット、24ドットのみの3種類の表示が状況に応じて使い分けられている。
 つり手は名鉄初の三角形のものとなっている。
 側窓は、大型固定2連窓で連結部の上部のみ内折れ窓となっている。なお紫外線を抑えるグリーン系濃色のUVカットガラスを採用している。このためカーテンは省略されている。

 運転台の機器配置は、左からTICSモニタ画面・ATC信号現示付き速度計・圧力計・電流計・ノッチ表示器・対列車映像伝送装置用モニタが、それらの上部には状態表示灯が設置されています。ワンマン運転用の扉スイッチがマスコン下部にあり、誤操作防止対策として左右それぞれ「開1」「開2」のスイッチがあり、2アクションで操作するようになっています。ただ「閉」「再開閉」は同じ1つのスイッチのため再開閉の際は車掌スイッチでの操作となります。
 TICS(車両情報管理装置)は車載機器を編成単位で一括管理出来るもので、名鉄では同車が初採用で基本的にはJR東日本のTIMSと同じシステムである。また対列車映像伝送装置とは運転席からホーム上に設置されたカメラの映像を見ることが出来るもので、列車が停車位置に接近すると映像が伝送される仕組みになっています。
 名鉄初のブザー式の発車予告ベルが採用され、電鈴は従来の「チンチン」ではなく「プップッ」と鳴るようになった。ただしワンマン運転なので通常運転ではブザー音を聞くことは出来ない。またドアスイッチも従来のものとは異なっている。

300系車内 300系ロングシート 300系クロスシート 300系ロングシート(優先席)
300系車いすスペース 300系車いす固定用ベルト 300系貫通扉 300系車内案内表示機
300系名鉄路線図 300系名鉄小牧線路線図 300系地下鉄路線図
300系運転席 300系前面貫通プラグドア


 特記事項

 小牧線はこの300系と名市交車7000系のみで運用されており、両車共に同様なレイアウトとなっている。
 このため、ロングシートとクロスシートが混在している独特なレイアウトが小牧線ならでは…と受け取れるようにもなってきた。
 同線は最混雑率が130%程度であるので、需要と供給のバランスが取れている路線のように思う。


 乗車インプレッション

 ロングシートは8人がけで、それぞれ2人+3人+2人でスタンションポールによって区切られている。立っているお客さんの手すりとして、また座っているお客さんが立ち上がったりする際の支えとしても便利だ。着席位置が明示されているバケットシートと相まって、ロングシートの定員着席に貢献しているようで、非常にうれしい。これでより多くのお客さんが座れるようになるだろう。
 ロングシートとクロスシートの両方から、自分の好きな方を選べるというのはとてもうれしい。

 LED式車内案内表示器は、千鳥配置ではなく全側扉に配置して欲しい。座る位置によっては全く見えないこともある。またクロスシートでは車端部に設置されている方が見やすいのだが…。


 編成表

←平安通 ク310(Tc1) - モ320(M2) - モ330(M1) - サ340(Tc2) 犬山→
311 - 321 - 331 - 341 1次車(2002 日本車輌)
312 - 322 - 332 - 342 1次車(2002 日本車輌)
313 - 323 - 333 - 343 1次車(2002 日本車輌)
314 - 324 - 334 - 344 1次車(2002 日本車輌)
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315 - 325 - 335 - 345 2次車(2002 日本車輌)
316 - 326 - 336 - 346 2次車(2002 日本車輌)
317 - 327 - 337 - 347 2次車(2002 日本車輌)
318 - 328 - 338 - 348 2次車(2002 日本車輌)